西川遥輝よ、バリーボンズになれ!
バリーボンズ。言わずと知れたメジャーリーグ屈指のスラッガー。実は、打つだけではなく、通算500盗塁以上しており、5ツールそろった選手でもある。そんな選手になってほしい。
昨年は、春先に調子が良かったものの、シーズン終われば3割に打てず。それどころか終盤に2軍落ちするということも経験する。2年連続盗塁王に手が届きそうな状況にもかかわらずである。そんな悔しいシーズンを経て、今シーズンこそはという気持ちも大きいだろう。
しかし、ここまでの成績は満足のいくものではない。低調なスタートである。痛めた右肩が影響しているのか、いまいち強いスイングが出来ていない。
長年、西川のバッティングを見てきたが、気になる点がいくつかある。まずは、トップの位置である。昨シーズンに比べるとよくなっているが、トップにかまえた時の手の位置が体に近く、緩い球に対してバッティングが崩れてしまっているという打席を多く見た。ストレートに差し込まれたくないという意識なのだろうか。もう少し、ヘッドをピッチャー側に向けるかグリップを体からキャッチャー方向に離すかしたほうがいいのではないか。
もう一つは、構えるときのバットのヘッドが少し3塁側方向に向いてしまっているので、思っているよりもトップの完了が遅く、差し込まれてしまっているような気がする。
ただ、この2点よりも、西川遥輝に言いたいことがある。それは、考え過ぎだということだ。今シーズンの最初は、比較的にストレートを打っていて、変化球に泳がされることが多かった。しかし、最近は変化球を意識しだしたのか、全く逆になってきている。ストレートに全くタイミングのあっていないスイングが増えている。西川遥輝は、どの球にもうまく対応することができ、広角に打てるバッターであったはずだ。だから、変に速い球、遅い球と意識するのではなく、来た球に反応で打てばいいのである。それができる才能が必ずある。
私は、西川遥輝をスラッガーだとも思っている。ホームランの放物線はすごくきれいだ。だからこそ、最初に述べているように、バリーボンズのような5ツールプレイヤーになってほしい。西川遥輝のスイングは前がすごく大きい。これも、ボンズになれると思う根拠の一つだ。
栗山監督にもお願いだ。西川遥輝を9番で使うようなことはやめてくれ。そんな選手ではない。上位で使ってほしい。必ず結果を出すはずだ。
とにかく、西川遥輝には小さくまとまってほしくない。足が速いから、三振するな、当てに行け、内野安打でもいい、みたいな話には一切耳を貸さなくていい。
今シーズン、日ハムが優勝するためには西川遥輝の覚醒が不可欠だと考えている。3番を打つような選手になってくれなければ、ソフトバンクを脅かす存在にはなれないだろう。それぐらい重要な選手だ。
明日からのゴールデンウィーク。大きな結果を残して、チームの成績とともに、波に乗ってくれることを期待する。